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金太郎飴

 4月に入り暫定税率の期限切れ報道が流れたが、どのテレビ局も全く同じパターンで新年度早々呆れさせてもらった。ご存知のとおり、ガソリンスタンドの取材→店員の市場調査に同乗→赤字覚悟の値下げ→驚く客→石油元売を取材→続々と出発するタンクローリー、といった報道ばかりで、カルテルでも結んでいるんじゃないかと疑いたくなる内容だった。

(一応、NHKはかろうじて地方の道路工事やトンネル工事がストップしてしまった様子や明日の生活に不安を滲ませる工事現場作業員の声を報道していて、わずかに救いがあった)

 某サイトで指摘されていたが、マスコミは暫定税率の問題で国民に冷静な判断材料を全く提供しなかった。何兆円もの道路特定財源の在り方を検討するにあたり、やれ職員旅行だのミュージカルだの驚くほど次元の低い叩き報道にいそしみ、いざガソリンの値段が下がると「政府に混乱の責任が」と騒ぎ出す。節操のなさもここまでくると見事である。

 たしかにガソリンが安くなるのはありがたい。しかし道路特定財源に頼っている地方自治体からすれば地方の生活者や経済に与える悪影響は甚大である。この辺の事情を全く無視した報道ぶりを見ると、普段「地方切捨てはケシカラン」などと言っているのが全くのウソであることがよくわかる。

 ちなみに、私が住んでいるような田舎のテレビ局では先月、暫定税率維持を訴える地元自治体トップや経済団体の集まりなどが淡々と報道されていたが、この辺、地元スポンサー企業への配慮でいつもの役所叩きができず、結果「冷静な報道」になっているのが何とも皮肉な感じであった。

 中身のない報道をしても叩かれないし、潰れない。メディアに自浄作用がないのもうなずける話である。

ひさびさにぼやき

 広告がうっとおしいのでエントリ投下。

 少し前の話だが、大阪の橋下府知事が若手職員を集めた朝礼で女性職員から反論されたという件。図らずも「サービス残業」というキーワードが飛び出していた(ちなみに現在は賃金不払残業と呼ばれているらしい)。
 この件に関する批判の中身を見ると、予想通り職員に対して

 「民間なら当たり前」
 「仕事が遅いからだ」
 「公務員なら我慢しろ」

 と冷静さを欠く内容が少なくない。公務員を憎むあまり、合法化されれば自分達が最も苦しむことになる不払残業を容認してしまう。誰かが50時間、不払残業をさせられたと言えば、「俺は100時間だ」と言って話を遮るのもこの手の批判をする人々である。

 暗愚の極みと言える。「俺はもっとしている」「私はもっとしている」と不幸自慢を続けていけば、最後に残るのは過労死したうえに残業代ももらえなかったような救えない人達だけである。死ななければ意見もいえない。

 おりしもワークライフバランスが話題となり、残業抑制のために割増賃金の割増率アップも議論される世の中で、知事という公職にある者が違法である賃金不払残業を容認するような発言をする(それも弁護士である者が)。経済団体の幹部が同じ発言をすればたちまち非難の嵐にさらされるところ、公務員が相手だと「当然だ」と言わんばかりの空気。

 職業を理由とした差別も甚だしい。憎しみ、妬みという感情が人の心を黒く染めてしまうことを痛感する。知事の発言を支持する方々は、自分達の言葉がいわゆるブラック企業の経営者が口にする内容と同じになっていることに気づかないのだろうか。仕事の効率と不払残業の問題をごっちゃにしてはいけない。冷静になってほしい。

 最後に「現場と意見交換をしたい」と希望する橋下知事の、朝礼での発言を引用する。

 『今まで府庁の職員に対して申し訳ないけど敬意を表したこと「いつもよくやってるな」と思ったことは一度もありませんでした』

 赴任してわずかで現場をロクに知らない人間からこんなことを言われて、職員はやる気になるのだろうか。敵意を持った相手と意見交換したいと思う人がどれだけいるのだろうか。

 マスコミを使って自分の部下達の名誉を貶め、恫喝するようなやり方では公務員組織の再生は決してない。

それは違うでしょ

 財団法人「厚生年金事業振興団」が経営する「九州厚生年金会館」の宴会場で9月、同市に本拠を置く指定暴力団・工藤会の系列組長が還暦祝いの会を開いていた事件。厚生年金会館が暴力団に宴会を許可した、だから悪い、という報道を見るとどうも首をかしげたくなる。

 私から見ると、厚生年金会館は被害者に見えるのだが...。日弁連はこの件について「暴力団の威信拡大を公的機関が助長する結果になった」と批判しているそうだが、それも的外れな批判である。だれが好き好んでヤクザの手伝いなどするものか。従業員やその家族の身を案じ、やむなく使用させたことくらいわかるだろうに。それを責めるのは単なる弱い者いじめである。

 厚生年金会館を批判する新聞社はきっと、購買客に暴力団幹部がいたら、「うちはヤクザお断り」と言って即契約解除できるコワモテな新聞社なのだろう。だが一般市民はワケが違う。宴会2日前に暴力団相手に「ヤクザとわかったからお断り」なんて言ったら、どんな目にあうかわからない。しかも1人、2人の利用じゃない。100人規模の大宴会でその筋の人間が大勢関わっている。

 警察だって24時間警備してくれるわけじゃないし、警察が代わりに断ってくれるわけではない。使用許可を責める人間には、だったら自分は指定暴力団に立ち向かえるのか、と問いたいところである。

 滅茶苦茶な報道をするマスコミ関係者に言いたい。責める相手が違うだろ、と。そもそも、暴力団が公的施設で大宴会を開こうとすることが非常識なのであって、暴力に対して弱い立場にすぎない厚生年金会館を叩こうというのはあまりにも非道な態度である。こういう事件で暴力団を批判的に報道することができなくて、何が市民のための報道機関か。

 まさに、反論できない者を優先して叩きのめすという腐ったマスコミ像を象徴するような報道ぶりである。役所の匂いのするところだから状況関係なしに叩いて問題ない、とでも思っているのか?こういう報道をするのなら、弱い者の味方・市民の味方のような顔をするのは今後一切やめていただきたいものだ。

強きを助け?

 6月のエントリで取り上げた時津風部屋で発生した若手力士死亡事件。親方、兄弟子らが暴行を認め、愛知県警が送検する方針だとか。大手マスコミが完全スルーしようとしていたこの事件。真相解明に向け、愛知県警にはがんばってほしいものだ。

 ようやく大きく報道されるようになった時津風部屋事件だが、今のところマスコミの追及はかなりぬるめである。17歳の少年がなぶり殺しにされ、管理責任を負う親方自らがビール瓶で殴る凶行に及んでいることも判明しているのに、いつもの狂乱マスコミらしさが見られない。一体誰に遠慮しているのかね?弱い者いじめじゃないとやる気でませんか?

 事件が起こったときから遺体の異常な状態が取りざたされていたのに、日本相撲協会の北の湖理事長が事件発生当時、「健康診断は年2回しているが、強化していかないといけない」と寝ぼけたことを言っていたのもすっかり忘れ去られている。さらに26日に報道された談話では「入って2カ月の力士なので、健康面や体力面などを考え、師匠がきちんと指導しなければいけないということ」などと発言している。

 集団による傷害致死事件だよ?人によっては殺人事件と見るような事件である。それに対してこの発言。明らかにピントがずれていて、事の重大さがわかっていない。マスコミは事件の背景に角界の慣習があるとかほざくなら、事件当事者はもちろん相撲協会にも厳しく当たらないでどうするのやら。

 明日以降の報道では、さすがに厳しくスクラム組んで追及していくものと信じるが、もし手ぬるい追及で終わるのなら日本のマスコミは本当に終わっているということになるだろう。

もうやめときなよ...

 朝テレビをつけると安倍元総理を非難する識者とかいう人たちが色々とおしゃべりをしていた。チャンネルを回してもどこも同じ様子。いやはや、あの様子を見てまだ批判するとは、人間というのはどこまでも冷酷になれる生き物のようである。

 私とて元総理の心ないメルマガなどで嫌な思いをした人間である。元総理に好感情は抱いていない。それでもマスコミにボロボロにされ、やつれた姿を見れば、これ以上叩くのは人道から外れた行為だと直感できる。誰かがやりすぎた行為を繰り返せば周りの人が「もうやめなよ」と声をかけてきたのが日本の社会だが、テレビや新聞などの業界にはそういう風に声をかけられる人は少数なのだろう。とても共感できる業界ではない。

 問題なのは、そうやって作られたギスギスした空気が社会に充満し、怒りがうずまくドス黒い世の中になってしまっていることである。人間は間違ったり、過ちを犯したりする生き物である。それでも反省し立ち直って成長する可能性も秘めている。

 だが最近は完璧な人間でなければ否定し、大小かかわらず古傷をえぐりだし、いるわけもない聖人を追い求めるがごとき愚かな雰囲気に世間が毒されているように感じる。自分を見てみるといい。周りの人間を見てみるといい。誰もが傷をかかえて、それでも一生懸命生きているのではないか。

 世の中、白か黒かと言えば、白一色が一番いい。そこを目指すことは素晴らしい。だが、一枚の絵にたくさんの色があるように、世の中には白もあれば黒もあり黄色や緑やその他もろもろあるわけである。真っ白な世界は楽園のようでいて実はそこには何も描かれていないだけ。テレビや新聞によって作られる怒りの奔流に飲み込まれず、自分の人生を見つめれば誰でもわかることである。

 ここで何を書こうが怒りにまみれた世の中は変わらない。だが、そんな空気に浸されていても、「もうやめなよ」と声をかけられる人間でいたいと、私は思う。

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